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チーム学校についての個人的見解 [教育雑感]

「チーム学校」がいろんな所で言われている。
うちの学校でも来年度から、その取り組みをするみたい。

教科担任制、合同授業、交換授業・・・いろんな方法ができると思うのだけど、多分、方法論ではうまくいかない気がしている。

まずは、教師の意識改革から。


私は初任者の時、理科専科だったので、どのクラスの子どもにも関わることからスタートした。
慣れない理科専科で不安いっぱいの私を担任の先生方や指導教官の先生がずいぶんサポートしてくれた。理科の教材研究も一緒にしてもらったことを覚えている。

異動した年、荒れた学年を受け持った。
ものすごく力のある先生と組ませていただき、その先生が「学年で子どもを見る」という方針で、学年集会やら合同授業など、学年での取り組みをたくさんした。
荒れはすぐに収まり、とても充実した1年だった。
その先生は授業の達人で、よく授業を見せてもらったし、自分のクラスでも授業をしてもらった。
学年集会の指導も素晴らしく、子ども達を惹きつける指導を間近で学ばせていただいた。
音楽や運動会のダンスでは私も指導させていただき、自分の得意なことを任せてくれた。
「学年団で子どもを育てる」ことをやるうちに、子ども達はすっかり落ち着き、切磋琢磨しながら仲良くなった。学年末には、保護者も一緒に有志で横浜の蚕博物館へ行ったほどだった。
この1年が私のスタンダードになっている。


岡山に帰っての赴任先の学校は当時、結構大変だったのと、自分の力不足でうまくいかないことだらけだった。そんなとき、主任の先生がずいぶん支えてくれた。学年の指導を一手にしてくださり、本当に心強かった。


前任校は大規模校。集団を動かすノウハウは前任校で学んだ。
若手と組むことが多く、指導の足並みをそろえることを優先した。
中堅として、若手と主任の先生のパイプ役になることを心掛けた。
学級だよりを出すことをやめたのも前任校。
ここでも指導力のある方と学年団を組ませていただき、華麗なまでに集団をまとめ、高める指導を間近で学ばせていただいた。
それぞれの役割がはっきりしていて、「仲のいい学年団ですね」と保護者にも言われるほどだった。



そんな教師としてのライフヒストリーの中で、自然と「チームで子どもの指導にあたる」ということが身に付いてきたと思う。
正直、素晴らしい学級を作ることにあまり興味がない。(というか、そんな素晴らしい学級にできない僻みかもしれない^^)
それより、学年主任という立場も手伝って素晴らしい学年団を作ることに力を注いでる。


自分のクラスさえよければいい、ではだめだと思う。子ども達はそういうところをよく見ている。
子どもは「不公平感」を抱きやすい。
「隣のクラスはずるい」という不満が荒れにつながる場面にたびたび直面してきた。

どのクラスの子にも平等に声をかけ、指導する。
それがまわりまわって自分のクラスに還元されるというおまけもついてくる。
自分のクラスに安心感があり、満足できるようになると、自然と他のクラスのことを言わなくなるものだ。


一人で抱え込んで対応するのではなく、みんなで子どもを見れるようになると本当に心強い。
それぞれの先生の強みを生かした学年経営をすることこそ、やりがいを感じ、生き生きと仕事ができるのではないかと思う。
そして学年団で指導することを共通理解しておくことで、クレームや不満が格段にへる。
結果、余計な生徒指導で時間を取られなくて済む。


学級担任より学年担任。
「チーム学校」を成功させるには、その意識を教師がどれだけもてるかに尽きるのではないかと思う。


色々思い入れがありまして、熱く語ってしまいました^^;)

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